<学ぶFPスキル>資産設計をする上で役立つ6係数を理解しよう 〜年金現価係数編〜

学ぶFPスキル 資産設計に役立つ6係数 年金現価係数

こんにちは、ずしみです!

今回は、資産設計をする上で役立つ6係数の1つである「年金現価係数」を紹介します。

ずしみ

過去に他の係数を紹介してきたけど、いよいよこれが最後です!

朝チェン君

いろいろ学んできましたけど、ついに最後ですかー。どんな時に使うものなんですかーこれって?

ずしみ

例を見てもらった方がイメージがつくと思うよ。例えば以下のようなケースで計算したい時に使うものだよ。
年利4%で複利運用しながら、年金として毎年150万円を20年間受け取るには、現在いくらの資金が必要になるか?

朝チェン君

なるほど、つまり老後に年金として取り崩すために、どれだけ貯めれば良いかが分かるってことですね!

ずしみ

その通り!自分が年間いくらの年金を受け取りたいかを考えて、その金額を元に、元金がどれくらい必要か計算できるものなんだ。

朝チェン君

今のうちから老後に備えて、計画的に考えなきゃってことですね!

ずしみ

そうだね、さっそく解説していこう〜♪

6つの係数の意味と活用方法

まずは、6つの係数についてそれぞれ使い方を見ていきましょう♪

①終価係数

今ある元金を複利運用した時のn年後の元利合計額を計算する

②現価係数

複利運用しながら、n年後の目標額を達成するために、今、元金がいくら必要かを計算する

③年金終価係数

複利運用しながら、毎年一定額を積み立てると、n年後にはいくら貯まっているかを計算する

減債基金係数

複利運用しながら、n年間で目標額を達成するためには、毎年いくらの積立が必要かをを計算する

資本回収係数

複利運用しながら、今ある元金をn年間で取り崩した場合に、受け取り年金額はいくらになるかを計算する

「借入金利◯%、返済期間n年で借り入れをした場合に、毎年の返済額がいくらになるかを計算する」

⑥年金現価係数 ※今回はココを学ぼう!

複利運用しながら、一定額の年金をn年間受け取るためには、元金がいくら必要かを計算する

「年金現価係数」とは?

資本回収係数とは、以下の目的で計算する場合に使います。

使用目的
「複利運用しながら、一定額の年金をn年間受け取るためには、元金がいくら必要かを計算する」

ずしみ

冒頭でも言ったけど、年金として毎年いくら取り崩したいかをベースに、老後資金がどれくらい必要なのかを計算できるものだよ。

朝チェン君

僕の場合、定年後は月15万円、年計算で180万円ずつ欲しいんですが、この場合はどうやって計算するんですか?

ずしみ

まずは何年間、年金として受け取りたいかを決めよう。次に、老後資産を複利運用しながら取り崩すことになるから、年利何%で運用するのかを決める必要があるよ。

朝チェン君

なるほど、では受け取り期間は20年、年利8%でお願いします!

ずしみ

やっぱりね。ここで注意しておきたいことがあるよ。定年後も資産運用を続けながら取り崩すから、高い年利で計算するのは結構危険だよ。高い年利の場合、必要な老後資金を少なくなり見積もってしまうことになるからね。しかも年利が高いということは、運用がハイリスクハイリターンになりやすいから最悪の場合、運用中に想定より減ってしまう可能性があるよ。

朝チェン君

高い年利の設定だと準備する老後資金が少なるってどういうことですか??

ずしみ

大丈夫、その点も含めて解説しよう!

「年金現価係数」の使い方

年金現価係数の計算式
$$ \bf{年金額} \times \bf{年金現価係数} = \bf{準備する資金}$$

年金現価係数を使った計算は非常にシンプルです。毎年取り崩して受け取る年金額に対して、複利運用年数の年金現価係数を乗算するだけで、準備する資金がいくらか算出することができます。

ココで疑問になるのが、年金現価係数の値ですが、これは以下の早見表を見れば簡単に分かります!

▼こちらのサイトに詳しく載ってるから、参考にしてみよう
https://fp-user.com/係数表/年金現価係数表(1年複利)/

ずしみ

例えば、老後資金を年利2%で20年間複利運用をする場合、年金現価係数は「16.351」になるね。後はこの値を、年金額に乗算すれば、老後資産としていくら準備すれば良いかが分かるよ。

朝チェン君

ずしみさんは、高い年利にしちゃうと危険って言ってましたが、それはどういうことですか?

ずしみ

では、20年間運用したとして、年利1%と5%の年金現価係数を見てみよう。年利1%だと「18.046」、年利5%では「12.462」だね。受け取る年金を100万円とした場合、必要な資金は以下になるよ。
年利年利1%年利5%
年金現価係数18.04612.462
必要な資金¥18,046,000¥12,462,000

朝チェン君

そういうことですか!たしかに比較すると500万円以上も差ができちゃってますね!

ずしみ

そういうこと。常に年利5%で運用できたら良いけど、そう簡単にはいかないと思うよ。高齢になっても投資の判断力を鍛えておかないといけないしね。

朝チェン君

老後資金なんで、ここはちょっと悲観的にシミュレーションしておいた方が良さそうですね。。定年後に後悔しないように、真面目に考えておこうっと。

ずしみ

(いつになく真面目な朝チェン君。。意外としっかり準備タイプか?)

<例題> 年利4%で複利運用しながら、年金として毎年150万円を20年間受け取るには、現在いくらの資金が必要になるか?

ここでは、冒頭で出てきた例題について解説していきます。
早見表から、20年間年利4%の年金現価係数は「13.590」になります。後は150万円に乗算するだけです。計算結果は以下となります。

計算結果
$$ \bf{¥1,500,000}\times \bf{13.590(年金現価係数)} = \bf{¥20,385,000} $$

今回は「年金現価係数」について解説しました。皆さんは理解できましたか?それぞれの係数を理解していくと、資産設計をする上でいろいろとシミュレーションができるので、覚えておいて損はない知識です。今後も役立つ情報を記事にまとめていきますので、興味があったら読んでみてください!ではまた!

まとめ

  • 資産設計に役立つ係数は6つある
  • 係数の種類は、「終価係数」「現価係数」「年金終価係数」「減債基金係数」「年金現価係数」「資本回収係数」
  • 「年金現価係数」は、複利運用しながら、一定額の年金をn年間受け取るために、元金がいくら必要かを計算する場合に使う

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