<学ぶFPスキル>資産設計をする上で役立つ6係数を理解しよう 〜資本回収係数編〜

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こんにちは、ずしみです!

今回は、資産設計をする上で役立つ6係数の1つである「資本回収係数」を紹介します。

朝チェン君

フッフッフッ。ずしみさん、そろそろ僕も学習してきましたよ。名前から推測すると、人にお金を貸した時にどれくらいの期間で回収できるかっていうものじゃないですか?

ずしみ

非常に惜しい!なかなかイイ線いってるよ朝チェン君。例えば以下ようなローン返済のシミュレーションで使ったりするんだ。
例①
借入金利2%、返済期間20年で2000万円を借り入れた場合、毎年の返済額はいくらになるか?

朝チェン君

なるほど、簡単にいうと、何か購入してローンを組んだ時の毎年の返済額を計算する時に使えるってことですかね?

ずしみ

その通り!実はこの係数には別の使い方もあって、以下のような老後資産の取り崩し金額の計算にも使えるんだ。
例②
現在保有している預金3000万円を、年利3%で福利運用しながら15年間、毎年均等に取り崩す場合、毎年の受取額はいくらになるか?

朝チェン君

なんと!なかなかに優秀なやつじゃないですかこれー!

ずしみ

そういえば、以前フェラーリをローンで買いたいって言ってなかったっけ?この係数を使えば、毎年の返済額が計算できちゃうよ〜。

朝チェン君

え、じゃあじゃあ、僕は3000万円のフェラーリを買いたいんですが、すぐ計算できちゃうってことですか??

ずしみ

できるよ。

朝チェン君

今すぐ、今すぐにお願い致します。

ずしみ

OK。ではその前に使い方をしっかり学んでいこうか。

朝チェン君

イエッサー!

ずしみ

・・・。(いつもとは、気合が違う…)

朝チェン君

6つの係数の意味と活用方法

まずは、6つの係数についてそれぞれ使い方を見ていきましょう♪

①終価係数

今ある元金を複利運用した時のn年後の元利合計額を計算する

②現価係数

複利運用しながら、n年後の目標額を達成するために、今、元金がいくら必要かを計算する

③年金終価係数

複利運用しながら、毎年一定額を積み立てると、n年後にはいくら貯まっているかを計算する

減債基金係数

複利運用しながら、n年間で目標額を達成するためには、毎年いくらの積立が必要かをを計算する

年金現価係数

複利運用しながら、一定額の年金をn年間受け取るためには、元金がいくら必要かを計算する

⑥資本回収係数 ※今回はココを学ぼう!

複利運用しながら、今ある元金をn年間で取り崩した場合に、受け取り年金額はいくらになるかを計算する

「借入金利◯%、返済期間n年で借り入れをした場合に、毎年の返済額がいくらになるかを計算する」

「資本回収係数」とは?

資本回収係数とは、以下の目的で計算する場合に使います。

使用目的
「複複利運用しながら、今ある元金をn年間で取り崩した場合に、受け取り年金額はいくらになるかを計算する」

「借入金利◯%、返済期間n年で借り入れをした場合に、毎年の返済額がいくらになるかを計算する」

ずしみ

マイホーム購入などで、ほとんどの人がローンを組むと思うんだ。そんな時に使える係数だよ。また、貯めた預金を取り崩すパターンでも使えるね。

朝チェン君

こういう係数を使ってシミュレーションできるってイイですよね。ついつい勢いで家や車を買っちゃう時ってありますけど、後々ローン返済が苦しくなるって、よく聞きますもんね。

ずしみ

そうだよね。しかも、ケガや病気、リストラなんかで収入が変化することもあるから、しっかりシミュレーションしてから買った方がいいと思うよ。ところで、ホントにフェラーリ買いたいの?

朝チェン君

何言ってるんですか、愚問ですよ、ぐ・も・ん。

ずしみ

…。で、では使い方を説明しようか。

「資本回収係数」の使い方

資本回収係数の計算式
$$ \bf{保有預金(借入金額)} \times \bf{資本回収係数} = \bf{毎年の取り崩し額(返済額)}$$

資本回収係数を使った計算は非常にシンプルです。保有預金(もしくは借入金額)に対して、複利運用年数の資本回収係数を乗算するだけで、毎年の取り崩し額(もしくは返済額)を算出することができます。

ココで疑問になるのが、資本回収係数の値ですが、これは以下の早見表を見れば簡単に分かります!

▼こちらのサイトに詳しく載ってるから、参考にしてみよう
https://fp-user.com/係数表/資本回収係数表(1年複利)/

ずしみ

例えば、保有預金を3%の複利運用をしながら、10年間毎年均等に取り崩す場合、資本回収係数は「0.11723」になるね。後はこの値を、保有預金に乗算すれば、毎年の取り崩し額が簡単に計算できるよ。

朝チェン君

ローンの場合は、返済期間と借入金利から資本回収係数を探して、借入金額に乗算すればイイってことですよね?

ずしみ

その通り。では、実際にフェラーリをローンで買った場合の毎年の返済額を計算してみようか。

朝チェン君

よろしくお願い致します。

<例題> 頭金500万円で3000万のフェラーリを購入した。残り2500万年を借入金利2%、返済期間5年で借り入れた場合、毎年の返済額はいくらか??

ずしみ

では実際に計算してみよう。早見表から、借入金利2%、期間5年の資本回収係数は「0.21216」だったね。
計算結果
$$ \bf{¥25,000,000}\times \bf{0.21216(資本回収係数5年/年利2%)} = \bf{¥5,304,000} $$

ずしみ

計算すると、毎年の返済額は530万くらいになるね。ちなみに、÷12で毎月の返済額を計算すると、約44万だね。

朝チェン君

年530万、月44万ですか。なるほど、なるほど。

ずしみ

朝チェン君

よし、なんとかなるか。

ずしみ

いやいや、ならんやろ!マジで!?ホントに?君の収入源は一体どうなってんの?

朝チェン君

スーパーチャットとかクラウドファンディングとかやればなんとかなりますよ〜♪僕、結構ファン多いんで♪

ずしみ

…(現代ツールを使いこなすやつだったのか…。意外に行動力あるのかも?)

今回は「資本回収係数」について解説しました。皆さんは理解できましたか?それぞれの係数を理解していくと、資産設計をする上でいろいろとシミュレーションができるので、覚えておいて損はない知識です。他の係数についても今後記事にまとめていきますので、興味があったら読んでみてください!ではまた!

まとめ

  • 資産設計に役立つ係数は6つある
  • 係数の種類は、「終価係数」「現価係数」「年金終価係数」「減債基金係数」「年金現価係数」「資本回収係数」
  • 「資本回収係数」は以下の場合に使う
  • ①複複利運用しながら、今ある元金をn年間で取り崩した場合に、毎年の受け取り金額はいくらになるかを計算する
  • ②借入金利◯%、返済期間n年で借り入れをした場合に、毎年の返済額がいくらになるかを計算する

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