【もしものために知っておこう】夫を亡くした妻がもらえる寡婦年金を解説

もしものために知っておこう夫を亡くした妻がもらえる寡婦年金とは

こんにちは!ずしみです。

今回は、国民年金の被保険者である夫を亡くした妻がもらうことができる「寡婦年金」について詳しく解説します!

「寡婦年金」は、「かふねんきん」と読みます^^

「寡婦年金」は妻の生活を助けるためのものであり、「遺族基礎年金」とは違って、子どもがいなくてももらうことができます。

「遺族基礎年金」についてはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください^^

もしものために知っておこう家族を助けてくれる遺族基礎年金とは? 【もしものために知っておこう】家族を助けてくれる遺族基礎年金とは?

朝チェン君

子どもがいない奥さんがもらえる年金なんですね。これって夫が亡くなった場合は、すぐもらえるんですか?

ずしみ

そうではないんだ。寡婦年金は60歳から支給されるものなんだよ。基本的には、60歳から奥さんが老齢基礎年金(国民年金)を受給開始するまでの間でもらうことができるんだ。

朝チェン君

そうなんですか。夫が年金をもらっている途中で亡くなった場合でも、もらえたりするんですかね?

ずしみ

すでに夫が老齢基礎年金(国民年金)を受給していたらもらえないんだ。このあたりも含めて、詳しく解説していくね。

朝チェン君

よろしくお願いしまっす!

寡婦年金とは

寡婦年金とは
国民年金の第1号被保険者であった夫を亡くした妻(寡婦)の生活を助けるため、一定条件を満たした寡婦に支給される年金

第1号被保険者の夫とは、以下を指します。

日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の人
(自営業者、農業者、自由業者、無職の者等とその配偶者、学生など)

会社員や公務員は第2号被保険者となり、その夫を亡くした場合は寡婦年金の対象ではないので、注意しましょう!

寡婦年金の支給条件

寡婦年金の支給条件は以下になります。

  • 夫が第1号被保険者として保険料を納めた期間(免除期間含む)が10年以上あること
  • 夫が亡くなったときに、妻が夫に生計を維持されていたこと
  • 婚姻期間が10年以上継続してあること
  • 夫が亡くなったときに、妻が65歳未満であること

朝チェン君

結婚してから夫が10年間は第1号被保険者であればいいってことですよね?

ずしみ

おっと、勘違いしているよ。結婚して10年経過した時点で、過去に遡って10年以上第1号被保険者として納付していればOKだよ。結婚後に会社員になったとしても、過去に10年以上納付していれば大丈夫だからね。

朝チェン君

そういうことですか。理解しました!

ずしみ

もらえないケースについては、最後の方でまとめて説明してあげるね。では、次は支給額を見ていこう♪

寡婦年金の支給額

寡婦年金の支給額は、夫が65歳から受け取る予定の老齢基礎年金(国民年金)の4分の3相当額になります。

ただし、夫の第1号被保険者期間だけで計算した老齢基礎年金額の4分の3なので、注意してください。会社員や公務員として第2号被保険者だった期間は含まれません。

夫の老齢基礎年金(国民年金)の受給額を計算したい方は、以下記事を参考にしてください^^

【自分の年金額知ってる?】国民年金受給額の求め方を解説 【自分の年金額知ってる?】国民年金受給額の求め方を解説

ずしみ

ポイントとしては「夫の老齢基礎年金の計算には第2号被保険者の期間は含まれない」ってことだね。ここは計算するときに気をつけておこう!

朝チェン君

ラジャです!

寡婦年金の支給期間

寡婦年金の支給期間は、妻が60歳から65歳までの期間となります。

支給期間のポイントを以下にまとめました。

  • 夫の死亡時に、妻が60歳未満の場合は60歳になるまで支給されない
  • 妻が65歳以降は、寡婦年金の支給は停止し、自身の老齢基礎年金を受給する
  • 妻が自身の老齢基礎年金の繰上げ支給を申請した場合、寡婦年金の支給は終了する

ずしみ

あくまで、60歳の定年から65歳の年金受給開始までの生活を助けるための年金ってことだね。妻が定年後に再雇用されなかった場合は、生活を助けてくれると思うよ。

朝チェン君

ホントそうですね。保険料が高いのはアレですけど、いろいろと考えられているんですね。

寡婦年金の申請方法

寡婦年金は、年金請求書に必要な添付書類をつけて、住所地の市町村役場か年金事務所で申請することができます。

申請方法は以下、日本年金機構のホームページに記載されているので、参考にしてください^^

リンク:日本年金機構/寡婦年金を受けるとき

寡婦年金がもらえないケース

夫が障害基礎年金の受給権者であった場合、もしくは老齢基礎年金を受けたことがある場合

夫が障害者として、障害等級1級・2級として障害年金を受けていたり、すでに老齢基礎年金を受け取っている場合は支給されません。

死亡一時金を受け取った場合

死亡一時金は、夫が第1号被保険者として36ヶ月以上保険料を納めた上で、老齢基礎年金や障害基礎年金を受給しないまま死亡した場合、遺族に一時金が支給されます。

もし、寡婦年金と死亡一時金の両方の受給条件を満たしている場合は、どちらか一方しか受給できません。

死亡一時金の金額は、120,000円~320,000円の間で決まります。通常は、寡婦年金の方が金額が高くなることが多いので、寡婦年金を選択することをオススメします^^

妻が再婚した場合

再婚した場合は、遺族基礎年金・遺族厚生年金・寡婦年金はもらえなくなります。

妻を亡くした夫の場合

妻を亡くした夫は対象外になります。寡”夫”年金はありませんので注意しましょう。あくまで、寡婦年金は夫を亡くした妻に支給される年金です^^

まとめ

  • 寡婦年金とは、国民年金の第1号被保険者であった夫を亡くした妻(寡婦)の生活を助けるため、一定条件を満たした寡婦に支給される年金
  • 支給条件のポイントは以下
    夫が第1号被保険者として保険料を納めた期間(免除期間含む)が10年以上あること
    婚姻期間が10年以上継続してあること
    夫が亡くなったときに、妻が65歳未満であること
  • 夫の第1号被保険者期間だけで計算した老齢基礎年金額の4分の3相当額
  • 支給期間は、妻が60歳から65歳までの間

「寡婦年金」の制度の内容はいかがでしたか?

個人事業主などフリーランスの夫を持つ妻は、寡婦年金の条件を満たすことができる可能性があるので、制度の内容を理解しておくと良いと思います。

支給は60歳からのため、早くに夫を亡くした場合は支給まで時間がありますが、定年後の再就職で困ったときに生活を助けてくれる年金です。

条件を満たしている場合は、必ず寡婦年金の申請を行なっておきましょう^^
ではまた!