こんにちは!ずしみです。
今回は、よく耳にするけどイマイチよく分からない「インフレとデフレ」についてについて詳しく解説します!
朝チェン君
いやーついに来ましたか、インフレとデフレ。いまいちよく分からないんですよね、これって。あんまり身近に感じないんですけど。
ずしみ
そんなことはないよ、インフレは物価と深く関係しているんだ。例えば、昔は自動販売機で缶ジュースが100円で買えたけど、今はいくらぐらいかな?
朝チェン君
そういえば、最近の缶ジュースって高いものだと130円くらいになってますね。しかも、安いものでも、容量が減ってたりすることがあるなぁ。
ずしみ
缶ジュースの値段って昔より上がってきているよね。後で詳しく解説するけど、徐々にモノの価値が上がっていること、つまり相対的にお金の価値が下がっていること、これがインフレなんだ。ちなみに、値段を買えずに量を減らしたりすることを「シュリンクフレーション」っていうんだ。実質値上げしている状態だね。
朝チェン君
これがインフレですか!この前なんて、買ったチクワの穴が昔より大きくなっててビックリしましたよ!笑
ずしみ
それは面白いねw。直接値上げすると売り上げが下がるから、企業側もそういう工夫をしているんだね。原材料費が昔より上がってきているから、そういうことをしているんだろうね。
朝チェン君
うーん、嬉しいような悲しいような。でも、インフレが身近なものだってことは理解できました。ぜひ詳しく教えてください!
ずしみ
OK。では今回はインフレとデフレについて説明していこう!
インフレとデフレ
インフレとデフレを知るには、まず「物価」について理解しましょう。といっても難しいものではなく、「物価」とはまさに「モノ」の「価格」のことを指します。
私たちは毎日、生活に必要なものをスーパーなどで買っています。つまり、「物価」とは私たちの「生活費」とイコールで考えられるものです。
「物価」が上がると、私たちの「生活費」も同じく上がります。例えば、1974年に第一次オイルショックがありましたが、この時のインフレ率は23%でした。
このときは、それまで生活費が10万円だったものが、同じ生活をしようとすると12万円以上必要になったということになります。
第一次オイルショック時にスーパーにトイレットペーパーやティッシュを買う人が殺到する映像を見たことがあると思います。
これは、原油価格が高騰したことで、ティッシュなどの製造費が高くなったため、店頭価格が跳ね上がったためです。
このように、インフレは生活と密接に関係しています。
朝チェン君
そういえば、学校で第一オイルショックについて学びましたけど、当時はすごいインフレが起きていたんですね。
ずしみ
そうだね。この時みたいにモノの価格が高くなるということは、お金の価値がどうなったか分かるかい?
朝チェン君
お金の価値、ですか?えーと、モノの価格が上がったってことだから、同じものを買うにしても、今まで以上にお金がたくさん必要になったってことですよね?
ずしみ
そのとおり。つまりお金の価値が下がったってことなんだ。インフレとデフレを理解すると、お金の価値について敏感になることができるよ。
朝チェン君
えーと、つまり今持ってる100円は、ずっと100円ではなくて、徐々に変化してるってことですかね?
ずしみ
そうだよ、いい感じで理解してきたね。では、インフレとデフレがお金の価値とどう関係しているか説明していこうか。
朝チェン君
むむ、なんか、ややこしそうな予感。。簡単にお願いします!
インフレとは
インフレとは以下のような状態になることをいいます。
- お金の価値が下がる(モノの価格が上がる)
- 好景気に起きやすい
- お金の価値が下がるため、企業も個人も貯蓄に回さなくなる
ずしみ
インフレとはつまり、「モノの価格が上がる=お金の価値が下がる」ということだね。さっきは自動販売機の缶ジュースを例にしたけど、昔よりもちょっとずつ物価は上がってきているんだ。
朝チェン君
なるほど、徐々に物価が上がることで、お金の価値が下がっていること、これがインフレですか。でも、お金の価値が下がっていくのは大丈夫なんですか?給料が増えないと、そもそもインフレに生活がついていけないと思うんですけど。
ずしみ
いいところに気がついたね。確かにインフレが起きると生活費が上がるよね。つまり、手元のお金が今までより増えないと生活が維持できないと思うんだ。そこで政策などでいろいろと賃金を上げたりして調整しているんだよ。
朝チェン君
なるほど、そういう感じで繋がってくるんですか。でも、デフレの方が物価も下がってお金の価値も上がるから、こっちの方が良くないですか?
ずしみ
たしかにそういう見方もできるけど、デフレは不景気で起きやすいからね。そのあたりは、次のデフレで解説していくね。
デフレとは
デフレとは以下のような状態になることをいいます。
- お金の価値が上がる(モノの価格が下がる)
- 経済が不況の時に起きやすい
- モノの価格が下がるため、企業も個人も貯蓄するようになる
ずしみ
デフレとはつまり、「モノの価格が下がる=お金の価値が上がる」ということだね。モノの価格が下がることは良いことだと思うかい?
朝チェン君
良くないですか?だって同じものが今までよりも安く買えるんですよ!
ずしみ
では、例えば朝チェン君が缶ジュースを1本100円で売っていたとしよう。原価は1本80円とすると、1つ売れると利益は20円だね。これが原価が変わらず90円じゃないと売れなくなったらどうだい?利益は10円になるよね?もし人を雇っていたら、今まで同じ分の給料を支払っていたら、会社としての利益は半分になってしまうよ。
朝チェン君
た、たしかに。個人としては良いけど、企業としては良くないですね。
ずしみ
そうでしょう。そして、企業の経営が苦しくなると、賃金カットやリストラが発生するね。すると給料が減るから、ますますお金を使わなくなる。そうなると企業も商品が売れないから、もっとコストカットする。こういったスパイラルに入ることを、「デフレスパイラル」というよ。
朝チェン君
うーん、個人で良いかと思ったけど、結局は企業の業績が個人に降りかかってくるってことか。デフレ恐るべし。
ずしみ
そうだね。だから一般的には緩やかにインフレが起きるのが良いよされているよ。ただし、インフレ率以上に収入も増えることが前提だね。でないと、高過ぎて買えなくなるからね。
朝チェン君
うーん、全然意識してなかったけど、経済って絶妙なバランスで動いてるんですね。
ずしみ
だからこそ、インフレ率は意識しておいた方がいいんだ。物価の上昇と家計の収入のバランスを見て、大切なお金を管理していかないといけないからね。
なぜインフレが起こるのか?
好景気に起きやすい緩やかなインフレは一般的に良いとされていますが、インフレが起こる原因には、主に2種類があると言われています。
1つ目は「コストプッシュ」、2つ目は「ディマンドプル」です。それぞれについて解説していきます。
原材料費や賃金の上昇で起こる「コストプッシュ」
「コストプッシュ」インフレは主に以下が要因で発生します。
- 原材料や資源価格の上昇による原価の高騰
- 賃金の高騰
- 主に供給側が要因で発生する
ずしみ
値段が変わらないけど、実は量が減っているシュリンクフレーションなんかは、まさにこれだね。生産コストが上がったために、今までの利益率を維持できないためにやっているんだよ。
朝チェン君
そ、そういえば、紙パックの牛乳もいつの間にか1ℓじゃなくて、900mℓになってましたね。
ずしみ
消費者に黙って値上げすることを「ステルス値上げ」って呼んだりもするね。身近なところでインフレは起きているからね。
朝チェン君
なるほど、収入が変わらないなら同じものを買うときは注意した方が良さそうですね。インフレに見合った生活にしないと、お金がどんどん無くなりそうだし。
ずしみ
さすがだね。インフレに敏感になると、モノとお金の価値を把握しようとするクセができるから、結果的に無駄なものを買わなくなるからね。
需要の加熱で起こる「ディマンドプル」
「ディマンドプル」インフレは主に以下が要因で発生します。
- 景気の加熱でモノがよく売れるようになり、需要が供給を超えることで発生する
- 主に需要側が要因
ずしみ
ディマンドプルは、いわゆる好景気のインフレだね。個人や企業がどんどんお金を使おうとするから、供給が追いつかなくて物価が上昇していくんだ。
朝チェン君
たしかに、収入が増えるとどんどん使っちゃいますよね!
ずしみ
でも、経済には波があるから気をつけてね。いき過ぎたインフレは危険だから。賃金の上昇だっていつまでも続くものではないから。モノの価格だけじゃなく、価値もよく考えておいた方がいいよ。後から高い買い物だったと後悔しないようにね。笑
朝チェン君
その点は、ちょっと自信あります!いつも「これメルカリならいくらで売れるからな〜」って考えながら買いますもん。
ずしみ
良い目してるじゃん。それは、リセールバリューって言って、買ってまた売る時にどれぐらいの価値なのかを指すんだ。買った時より高く売れたなら、相当目利きができてるよ。
朝チェン君
ずしみ
たいてい新品は使った直後に値段が下がるからね。賢い人は値段がある程度下がった中古を買う人が多いよ。中古の方が、本当のモノの価値を見極めやすいからね。
朝チェン君
インフレと金利の関係
最後はインフレと金利の関係です。インフレと金利は密接に関係しています。
物価の上昇局面では、物価上昇前に消費が活発になるため資金需要が増えます。つまりお金を欲しい人が増えるため、金利も上昇します。
反対に、デフレ時の物価が下落する局面では、下落後に消費活動を行おうとするため資金需要が減り、結果として金利が下落します。
金利が上昇すると、次は債権価格が下落します。賢い人は、好景気の時に下落した債券を購入し、次の不景気で売ったりしていますね。
このあたりの物価と金利、また金利と各マーケットの関係については、以下記事で解説していますので、興味のある方は参考にしてください^^
【金利が上がるとどうなる?】金利とマーケットの関係性を解説
まとめ
- インフレとは、モノの価格が上がり、お金の価値が下がること
- デフレとは、モノの価格が上がり、お金の価値が上がること
- コストプッシュインフレは、原材料費や賃金の上昇で起こる
- ディマンドプルインフレは、景気の加熱でモノがよく売れるようになり、需要が供給を超えることで発生する
インフレとデフレのしくみの内容は如何でしたか?
インフレやデフレは生活の身近なところで起きています。収入が増えないままインフレが起きると、生活が苦しくなります。
そのため、物価については常に意識しておくことをオススメします。お金の価値とモノの価値がよく分かるようになってくると、無駄な買い物もしなくなります。
最後にあったリセールバリューも意識すると、より賢くモノが買えるようになってくると思います♪
ぜひインフレとデフレをよく理解して、上手に消費をしていきましょう^^
ではまた!